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本日より、川柳大会優秀作品の展示開始!

2014年10月6日

本日から、川柳大会の優秀作品を展示しております!

作品の募集期間中に、200句以上もの作品が全国から寄せられました!

応募して下さった皆さん、本当にありがとうございます!

頂いた作品は、一句一句大切に審査させていただきました。

厳正なる審査会の様子

厳正なる審査会の様子



今回は特別審査員として、前回も審査に参加していただいた杉山先生ご夫妻に加え、熊本高専の准教授で彦一の第一人者である森山先生、八代市立博物館学芸員の鳥津先生に参加して頂きました。

杉山先生ご夫妻

杉山先生ご夫妻

森山先生

森山先生

鳥津先生

鳥津先生



選ばれた作品は、いずれも力作ばかり。「夫婦」というテーマにうまくとんちを利かせた作品が多数あり、審査会はとても白熱しました。

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思わずクスリとしてしまいます。

入選した作品一覧をご紹介します。



最優秀賞


共白髪 約束破り 禿げる俺
さごじょうさん(31歳 愛知県)

講評

「お前百までわしゃ九十九まで、ともに白髪の生えるまで」と言いますが、確かに髪が無くなったら「共白髪」ではありませんね。それでも夫の薄くなった頭を笑い話のタネにしていつまでも仲睦まじい老夫婦の姿が思い浮かんでくるかのよう……なのですが、なんと作者の方は31歳。しかし作品には手馴れた印象を受けました。商店街からも、先生方からも、最も多い高評価を得て見事最優秀賞を獲得されました。



優秀賞


おーい御茶 出すか出さぬか 思案する
千反 徹さん(86歳 八代市)

講評

突然の来客。奥さんが旦那さんに「おーい、御茶」と言われて、面倒で癪だけどお茶を出すか、それとも無視して自分で淹れさせるか、「出すか出さぬか思案」している情景が思い浮かびますが、鳥津先生の解説によれば、「お~いお茶」という商品名とかけているそうです。つまり、お客さんにペットボトルのお茶を出していいものかどうか思案している、という意味もこめられているのだとか。

ひこいちも 解けぬ絆の 夫婦仲
はるさん(65歳 東京都)

講評

奥さんの尻に敷かれている旦那さんの様子を詠んだ句が多かった今回の作品の中で、平和な夫婦仲を詠った数少ない(!?)作品です。東京の方が彦一のことを歌にして下さったという点で、審査員一同の関心を集めた一句でした。



2丁目賞


ついて来い 言ったが今は ついて行く
ポンタロウさん(70歳 八代市)

講評

商店街のお店からは最も人気の高かった作品です。結婚したときは男らしく「ついて来い」と言ったものの、歳を重ねてくると……老いるのは男性のほうが早いと言います。哀愁漂う一句です。

うつ伏せ寝 動かぬ夫や 息あるか
ちいちゃんさん(26歳 八代市)

講評

この句も、年老いた夫婦のうち夫のほうが先に衰えてしまい、寝ているのか命が危ういのか心配をされてしまうという、哀しい情景が頭に浮かんできます。しかし、作者の方は26歳。お若いのに類稀な想像力ですね。もしかしたらご家族のどなたかのやりとりを見て作品にされたのかもしれません。

怒る妻 より恐ろしい 黙る妻
さごじょうさん(31歳 愛知県)

講評

鳥津先生が目に留められた作品です。心の中身を単純には表情に出さなくなった円熟した夫婦の関係性が目に浮かぶようですが、この句の「より」の部分には2重の意味を持たせてあるそうです。「怒る妻より/恐ろしい 黙る妻」という風に切った場合と、「怒る妻/より恐ろしい 黙る妻」と切った場合とで、「~~よりも」という意味と、「より~~である」という意味の、「より」という言葉の二つの使い方が見えてきます。「とんち」が利いていますね。

子は二人 いえあなた入れ 三人よ
みずなすさん(65歳 大阪府)

講評

奥さんにとってみれば、夫も子供の一人、という感じがよく伝わります。世のお父さんは少し哀しい気持ちになる作品かもしれません。

いないより いたほうがいい から夫婦
ゆまろさん(59歳 佐賀県)

講評

いないよりマシ、というだけで惰性で夫婦を続けている関係性を表現しているのでしょうか。この句の「から」も、「だから」という意味と「空(から)夫婦」という意味の二つの意味をかけてあります。

隠れ蓑 夕暮れ頃には ほしくなり
西宮のフーコーさん(63歳 兵庫県)

講評

この句はおそらく、彦一とんち話の中の有名なお話、「天狗の隠れ蓑」を取り入れたものと思われます。夕暮れ頃はそろそろ旦那さんが帰宅して夫婦が顔を合わせる時間帯……パートナーに気まずさを抱えている夫婦仲が偲ばれます。

ママ仲間 言葉に化粧 化け比べ
光元気さん(66歳 山口県)

講評

この句も、彦一とんち話の「狐と化け比べ」を取り入れている作品です。厚化粧の上に、心にもないお世辞を激しく交し合うママさんたちの熾烈なやり取り……戦慄です。

ままごとの パパも頭が 上がらない
リコピンさん(10歳 八代市)

講評

なんと10歳の方の投句です。幼い子供たちのままごとで、誰かがパパ役をやります。すると、そのパパ役の子はママ役の子に頭が上がらない、という句です。何故そうなるかと言うと、きっと自分のパパもママに頭が上がらないからなのでしょうね。

彦一と 家内が競う 化け比べ
ぺー助さん(68歳 山口県)

講評

この作品も「狐と化け比べ」を取り入れています。化け比べのとき、彦一は化けるというよりも狐を騙すのですが、そんな彦一と奥さんが化け比べを競うということは……旦那さんは奥さんに騙されている!?

借りて来た 猫が今では 大イビキ
すみれさん(62歳 愛知県)

講評

借りて来た猫のように大人しい、という形容がよくありますが、夫婦生活が年月を経ると遠慮することなく大イビキをかくようになる、ということなのでしょうか。そんな風に変わってしまったのは夫なのか妻なのか。どちらが句に詠まれているのかが気になってしまいます。



理事長賞


口聞かぬ 妻に代わって しゃべる風呂
らくちゃんさん(52歳 埼玉県)

講評

倦怠期の夫婦。よっぽどのことがない限り言葉を交わしません。そこへ出し抜けにけたたましく鳴る全自動湯沸かし器の音声。「お風呂が沸きました!」。そんな句です。

爺ちゃんの 笑顔は皺の 中にある
散歩さん(62歳 千葉県)

講評

お孫さんの姿を見て、顔を皺くちゃにさせて笑うおじいさんの様子が目に浮かびます。

化けの皮 とうに見えてる 腹の内
岩窟王さん(70歳 埼玉県)

講評

森山先生の解説によれば、「化けの皮」と「腹の内」はなかなか同時に使うことはない言葉で、それを敢えて同時に使っているということは、彦一のお話を意識されているのだろうということです。

全神経 集め蚊叩く 妻の頬
泰平楽さん(67歳 神奈川県)

講評

これは完全に私の想像であり、作者の方の意図とはまるで違うことと思いますが、蚊が止まっていることをいいことに、思い切り全力で奥さんの頬をひっぱたいている旦那さんの様子が思い浮かんでしまうという、なんとも不穏で危険な句です。

夫婦仲 頓知交わして 危機かわし
長男の嫁さん(43歳 埼玉県)

講評

夫婦仲の危機を、頓知の力でなんとかやり過ごすという、それ自体が頓知とも言える夫婦の作戦です。

ぜんざいの 夫にしるこ 飲ます妻
春爺さん(72歳 静岡県)

講評

夫婦善哉、と言いますが、1人前のぜんざいを2つのお椀で出したお店がこの言葉の由来だそうです。しかしこの奥さんはきっと、ぜんざいの具だけを頂き、残りの汁を旦那さんに飲ませているのでしょう……。

騙し合い 夫婦となって 支え合い
花キャベツさん(73歳 埼玉県)

講評

結婚するまでは偽りの自分を見せ合って、結婚後にお互い化けの皮が剥がれてしまうわけですが、そこから支え合いに変わっていくのは夫婦の理想ですね。

家庭の和 婦唱夫随で 丁度いい
氷川の杜さん(66歳 埼玉県)

講評

鳥津先生の解説によると、夫唱婦随という中国の古典の言葉があるそうで、妻は夫の言うことをきいてそれに従うのが良い、という意味のようなんですが、この作品では「夫」と「婦」が入れ替わっています。夫は妻の言うことをきいて従うのが丁度良いということになりますね。

酒を飲み 口が浮いてる 隠れ蓑
みゃんくんさん(64歳 静岡県)

講評

この作品も彦一とんち話の「天狗の隠れ蓑」を取り入れた句です。相手に「隠れ蓑」でもしているかのように固く内緒にしていた話が、酒に酔ったせいで口からぽろっと出てきてしまった図が想像できますね。

熱々の 鍋を夫婦で 「ふーふ」する
しげのりさん(55歳 千葉県)

講評

最後のこの作品は、本当に数少ない円満な夫婦を詠んだ句です。熱々過ぎて読者のほうが照れくさくなってしまうような作品ですね。末永くお幸せに!



入選された皆さんには景品をお贈りします。おめでとうございます!

川柳は、10月いっぱい展示しております。是非本町2丁目アーケードで展示をご覧下さい!